工程表は関係者がその表に基づいて仕事をするので,
伝えたいことを明確に表現する必要があります。
工程表にはたくさんの種類があります。
それらには自身の工事内容や伝えたい内容によって向き・不向きがありますので,
様々な工程表の種類を知っておき使い分ける必要があります。
いざ,あなたが「工程を書くぞ」って時に参考になるような内容ですので是非最後まで御覧ください。
工程表の種類『バーチャート』
おそらく皆さんが最も見たことのある工程表のスタイルだと思います。

【縦軸】作業内容
【横軸】日数
【インプットデータ】工種・所用日数・工程の流れ
【特徴】作業の内容・流れがわかる。
工程変更時の確認が比較的容易で簡単に修正・変更も容易。
ラップ作業ができるのかがわかりにくい。
工程表の種類『ガントチャート』
羅列された作業の進捗率を表現するのに適した工程表です

【縦軸】作業内容
【横軸】進捗率(0⇒100%)
【インプットデータ】工種
【特徴】特に順番の定めがない,全ての作業を終えれば完成と言ったときに有用。
進捗率が一目でわかる。しかし常時更新しないと意味がない。
作業調整を検討するには不適。日数を知ることができない。
工程表の種類『曲線式工程表』
出来高の進捗を表現することに適している。
バーチャートとセットで使用される。
工事進捗(出来高)が工程の進捗に応じて上昇する様が見られ,工事のウエイトがどこにあるかがわかる。

【縦軸】出来高進捗率
【横軸】全体工期
【インプットデータ】工種金額・工種毎の費用構成
【特徴】バーチャートで示しきれなかった工事の繁忙度がわかる。
予定と実施を比較することで工事の遅延具合がわかる。
設計変更などで工事費が変更になると都度,少々複雑な計算が必要になる。
工程表の種類『ネットワーク工程』
作業の順番やどこに重要な作業が潜んでいるのかを表現するのに適しており,クリティカルパスが最もわかりやすい工程表です

【インプットデータ】作業内容・所用日数・作業の順序
【特徴】同時並行作業を行う場合等に知りたいクリティカルパスが容易にわかる。
どこに力をかければ短縮となるのかわかりやすいため一度は作成してみるべき
作成が面倒。ミスがあると全体思想が崩壊する。
この工程表は1級土木施工管理技士の問題などでも
良くでるので考え方を知っておきましょう!
工程表の種類『斜線式工程表』
工種によってはお馴染みの工程表スタイルだと思います。
トンネルや舗装工事等の作業種類が少ない時に,
延長方向の進捗をよりわかりやすくするための工程表になっています。

【縦軸】日数
【横軸】延長
【インプットデータ】工種・所用日数・歩掛・作業順番
【特徴】作業ごとの進捗が非常にわかりやすい
作業が複雑になると工程表自体も煩雑になり理解しづらい
タイムスケジュールを決める際にも向いている
夜間作業でのタイムスケジュールの例
下の工程表は夜間作業でのタイムスケジュールを想定したものです。

22時~翌朝6時までが作業時間だったとします。
予定通りいけば青線のように22時から開始して4時に終わります。
最速では22時開始して2時に終わり,
時間を全て使って作業した場合には橙線の22時スタート6時完了ということになります。
ここで最速工程よりも早く作業を進めることは不可能だとしましょう。
またこの作業は道路占用での作業なので,
最後まで終えるか,最初の状態でないと道路開放できないことを想定します。
その時,何らかのトラブルが発生し,
赤線のように遅延したまま作業が進捗したとします。
6時に作業を終えるためにはどれだけ最速で作業をしても
3時の段階で30%の進捗がなければ作業を終えれないとします。
その場合には,最後まで頑張ったが作業を終えれないというリスクを無くすため,
3時の段階で30%を過ぎていなければ,元の形に戻すという判断が必要になります。
このようにこの工程表はタイムスケジュールの管理にも有用できるのです。
工程表の種類『グラフ式工程表』
工種毎の進捗率が明確にわかる。ガントチャートの施工時期を示したようなもの。
【縦軸】進捗率(0⇒100%)
【横軸】工期
【インプットデータ】工種・進捗率・工期
【特徴】滅多に使うことがない。
工種ごとの進捗率を表わすのに向いている。
常時更新しないと意味がない。
工程表の種類『工程管理曲線』
工程に『許容』という考えを表わしたもの。
上限~下限の中で管理されていることが理想であり,
それを外れた際には対応が必要である,管理に適したもの。
【縦軸】進捗率(0⇒100%)
【横軸】工期
【インプットデータ】進捗率・工期
【特徴】滅多に使うことがない。
現在の実施工程が適正なのかどうかの判断が可能。
許容値(上限・下限)の定義があいまい。
沢山の種類の工程表がありますが,間違いなく私は『バーチャート』式の工程表を推奨します。
ここで紹介したバーチャート工程表は非常にシンプルなものでしたが,
様々な充実した情報を入れることで,1枚であらゆる情報を含むことができますので
次回『工程の書き方』で紹介いたします。
コメント