コンクリート技士・主任技士の対策を行っていきましょう!
コンクリート技士も主任技士も覚えることが非常に多いですが
私が推奨する勉強方法は『とにかく過去問・類似問題を解く』ことです。
コンクリート技士・主任技士はコンクリートをネタにしているだけあって
それほど技術的革新があるわけでもなく、重要なところってそれほど変わらないんですよね
ですから、過去問を解いて、それを覚えるだけでも対策になります。
しかし、ただ単に過去問を解くだけよりより理解できるように、
『知識』をトッピングしてあげることで過去問でカバーしきれなかった範囲を網羅できるので
こちらを読んで知識吸収も併せて行いましょう!
今回は『鋼材』編です!
鋼材の定義
まず、コンクリート技士・主任技士試験で『鋼材』というと
・コンクリート用補強鋼材:鉄筋、PC鋼材、鉄鋼
・その他の補強用鋼材 :溶接金網など
を指します。
鉄筋コンクリート(RC)やプレストレストコンクリート(PC)などにおける補強鋼材一般のことです。
コンクリートを学び始めたときに必ず鉄筋(鋼材)とコンクリートの相性が良い理由について学ぶと思います。
コンクリートと鋼材の相性が良い理由
・コンクリートがアルカリ性で鋼材の腐食から守れる
・引張に弱いコンクリートに対し鋼材が補うことができる
・熱膨張率がほぼ同じ
など、奇跡的な相性の良さがあるのです。
ただし、コンクリートにひび割れが入り、鉄筋が腐食する…とか
適切な鋼材選定・配置ができていないと十分な機能を発揮できない…とか
問題が発生するので、鋼材についても十分学んでおく必要がある~ということになります。
鋼材の性質
構造物に取り入れるのに重要なファクターとなるのがやはり『強度』『変形のしやすさ』などの物理的性質です。
鉄筋の性質はコンクリートとは異なる部分がありますので、特別な呼び方で変形モードを示したりします。
試験では当然のようにそれらのフレーズが使用されているので、正誤問題・択一問題以前の話として用語は覚えておく必要があります。
・上降伏点
鋼材が降伏し始める以前の最大荷重を、断面積(異形棒鋼の場合は公称断面積)で除して求めた応力。
単に降伏点というときは上降伏点を指します。
・下降伏点
上降伏点を過ぎた後の一定の状態における荷重を断面積で除して求めた応力のこと。
・耐力
永久ひずみが0.2%に達したときの最大荷重を断面積で除して求めた応力のこと。
降伏点が明確に表れないPC鋼材などの場合、下降伏点と同義に用いる。
(降伏点…鉄筋 耐力…PC鋼材 と覚えておきましょう。)
・比例限界
応力(σ)とひずみ(ε)が直線関係を示す限界点。σ=E×ε で表す。
Eはヤング率(弾性係数)⇒グラフの傾きを指す
・弾性限界
鋼材に引張力を加えて伸びを生じさせ、力を取り除いたときに、元の長さに戻る応力の範囲が弾性範囲。
この限界点を弾性限界という。
・永久ひずみ
応力が弾性範囲を超えた時、引張力を除いても、元の長さに戻らなくなる。
この時のひずみ(伸び)を永久ひずみという。
・引張強さ
鋼材が耐えた最大荷重を、断面積で除して求めた応力
・破断伸び
試験片破断時における永久伸び。
PC鋼材の特徴
・リラクセーション
PC鋼材に引張応力を与えて一定の長さに保っておくと、
時間の経過とともにその引張応力が減少することを言います。
・PC構造物の特徴
予め設計的に決定されるプレストレス力を導入することで引張力が生じないようにされています。
つまり、プレストレスの導入力が誤っているなどし、
不足するとコンクリートに引張力が生じてコンクリートの短所が表に出てくるという可能性があります。
つまり設計上は、避けることのできないPC鋼材のリラクセーション効果
を踏まえてプレストレスの導入力を決定する必要があるのです!
しかし、プレストレス多めで!というわけにもいきません。
PCは予め大きな圧縮力がかかることを踏まえ
コンクリート設計基準強度をあげているので余裕がありません。
ですから強ければ強いほど良いかというとそうではないのです。
鋼材の応力-ひずみ曲線
先に説明した鋼材の特性を示した曲線になります。
どこがどの点でどういった特徴があるのか覚えておきましょう!
鋼材の章で大事なところは以上になります。
効率的に!効果的に!勉強するのであれば上記のことはなんとなく感覚的にでも知っておいてもらいたい内容でした。
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