本章では法律や建て前を取り払い本質的に安全に作業するための方法について考えてみたいと思います。
安全な環境
みなさんは安全な環境とはどういったシーンを想像しますか?
・安全設備が整った状態?
・一人ひとりがルールを守って作業している状態?
・隣接する作業者と調整が行われ,お互いに何をしているのか理解できている状態?
・使用する機械はギリギリのスペックではなく余裕を持った状態?
色々あると思います。そして全て正解です。
しかし最も安全な状態 つまり最上級の安全状態を想像すると上記のものではなく
『作業していない状態』
が正解。つまり作業することは安全ではないのです。
安全の定義を再認識
一旦考えていただきたいのですが,現在置かれている立場の中で最も安全と思っている安全は第三者から見たり,一般的に見ると安全ではない場合があります。
例えば非常に急いでいる工程の中で,多くの人が1箇所に集まり作業しているとしてこの状態は避けられないと思っていれば,その状態の中で最善の安全があなたにとっての安全だと思うかもしれませんが,それは周りから見るとそうではありません。計画自体が安全ではないからです。
つまり,自分の中での安全が最善ではなく,もっと安全な状態が作れないかと考える必要があります。
それが『ゼネコン社員の目指すべき』安全なのです。
作業と安全の両立
とは言っても作業をしないわけにはいきません。
そんな中で最善の安全状態を作るには最も「作業していない状態に近い」状態を作る必要があります。
それは『輻輳作業がない状態』です。
考えてみてください。
重機作業においても人と機械の分離と言われたり
足場作業では上下作業の禁止と言われたり
クレーン作業では吊り荷下の人払いと言われたり・・・
つまり,自分たちのチーム以外の作業者がいないことが作業しないに準ずる安全状態なのです。
計画すべき安全状態の創出
安全とは,本当は計画により創り出されるものです。
先述した通り,多くの人がいる中でどれだけ安全設備を設けても人が多ければぶつかるし,モノを落とせば人に当たります。ですから人がいない状態を創り出すのです。
それは計画時点で決まってしまいます。
それを協力会社任せにして「安全に作業をしろ!」と言っていてはいけません。
安全計画において意識すべきことは
・場所を分ける
・時間を分ける
の2つが最も有効です。
場所を分ける
工程を作成する際には,作業者が輻輳しないように計画してください。
施工場所が広い場合でも,どちら側からA社がスタートして反対側からB社がスタートする。のように確実に場所を分けてください。
そうすることで輻輳作業が免れます。
時間を分ける
工程を1日単位や1週間単位で考える人はもっと短いスパンで計画してみてください。
例えば,今まで躯体工事を1週間で考えていた人は
1日単位で鉄筋・鉄骨・型枠・足場・コンクリートを考えてください。
さらにはAM・PMで考えてください。
そうすることで施工会社が分断され,輻輳作業が免れます。
時には夜勤を検討するのもいいでしょう。
工程に線を引くだけで具体的な作業場所の調整を行わなければ,
それはゼネコンマンとして仕事をしているとは言えません。
不安全行動を助長していると言えます。
どうやって安全に仕事するのか
小さいルールは沢山あると思いますが,そのルールは先述した2つの対策を最善の状態にした上で行うものばかりです。
根本がずれてしまってはどれだけ小手先の安全を述べても意味がありません。
どうやって安全に仕事するのか?の大前提は
「場所を分けること」「時間を分けること」により
物理的に作業を分離することから始めてください。
それがゼネコンマンとして考えるべき安全なのです。
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