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4-1. 標準仕様書と特記仕様書

本章では品質管理について述べていきます。
まずは標準仕様書と特記仕様書について。

品質管理の重要性

新聞やニュースでたまに、有名な会社が品質トラブルなんて話聞きますよね
みんなが聞いたことあるような会社が何年にもわたって不正していたなんて話もありますから
びっくりしますよね!

なんでそんなことが起こるのでしょうか。

おそらく想像がつくと思いますが
品質を確保するには工程や費用をかけないといけないことも多くあるので
工程や利益を優先するとそういうことが起こるのです。

でもそんな事件が起きたらもっと工事(生産)が中止されもっとお金がかかると思いませんか?

その通りなのです。
まずは製品の回収ややり直し、そして問題の解決策ができるまでは製品を作れない
それができた後も、モノが売れるかわからないのです。
もしかしたらペナルティだってあるかもしれません。

そんな大問題なのに、なぜ品質トラブルが起きるのでしょうか。

品質トラブルには「故意のもの」も「故意じゃないもの」もあります。

何十年も同じやり方で品質チェックをしていなかったら
もはやそれがルールみたいになってきます。
それはもはや故意とは言えないかもしれません。
(入社以来そのやり方でやってきたけど実は間違っていた?なんてこともあるかもしれません)

しかし建設業の品質管理は
人の命に関わることが多いためそのような悠長なことは言ってられません。

設計図書とは?

まず、皆さまはおもちゃのプラモデルを作ったことはありますか?
もしくはCOOKPADを見ながら料理したことはありますか?

何か目的のモノを造る時にその指標となる
「説明書」みたいなものは生きていく上で必ず読んだことがあるはずです。

もちろん、構造物を造るためにはその説明書があるのです。

一般的に、建設業では
設計図・設計書・特記仕様書・標準仕様書などをもとにモノを造ります。

設計図…
設計図は読んで名の通り、設計した成果を図面化したもので、
構造図や配筋図などがあり、形や配置を図面から読み取りモノを造ります。

設計書…
設計書は図面に書かれていない条件等が記載されています。
契約に関する事項等がメインです。

設計図と設計書を見れば、
大方どんなものをどこに造るのかな~なんてことは想像ができるわけです。

そうすると、気が早い人はその2つから現場に走り出して工事を始め出します。
実にそんな人が多いです。

しかし先述しました標準仕様書・特記仕様書を読まずして仕事を進めるのは非常に危険です。

標準仕様書

標準仕様書には、発注者・企業者ならではのルールが書かれています。
ガイドブック的な扱いなので、その工事自体に関係のないところも多々あるかもしれませんが、
大前提として守るべき事項が多く書かれています。
質問する時は「この様式の協議書を使って」質問してくださいね、とか、
工事車両にはこんなゼッケンをつけて・・・とか、
写真はこの頻度で何枚撮るとか、コンクリートの配合はこうです。なんて基本的なことが
たくさん書かれています。
おかげで何百ページもの資料になっていることが多いですが、絶対に読まないといけないモノです。

それを知らずして発注者と話すのは、
その国の言語や文化を知らずにその国に住むようなものです。
キケンすぎますし、失礼です。

特記仕様書

そしてさらに大事なのは特記仕様書です。

特記仕様書は標準仕様書に記載されることよりも
さらに現場に特化したことについて記載されており、
何よりも優先されるべきことが書かれています。

例えば標準仕様書ではこの構造物は○○の配合のコンクリートを使う。

と書いてあっても

特記仕様書ではこの構造物は□□の配合のコンクリートとする

って書いてあれば□□を使う必要があります。

現場に特化したことが書かれているだけあって
把握していないと絶対に品質を満足することはできません

そんな大事な資料なのに、私の感覚では
設計図・設計書は見ていても特記仕様書を読み込んだことがある
っていうゼネコン社員は半分くらいしかいないんじゃないでしょうか?

標準仕様書・特記仕様書との付き合い方

標準仕様書・特記仕様書は
プラモデルの説明書にあたり、料理するときのCOOKPADにあたります。
それがないとモノが造れるわけないのに図面を見て、
今までの常識や自分なりの価値観で仕事を進めていると
まさに冒頭でお話した、故意ではないが品質を守れていない構造物
を造ってしまうことになります。

せっかく頑張っても無知がゆえに大問題を起こすことになります。
新しい現場ではまずは標準仕様書・特記仕様書を読んでルールを学びましょう。
その上で設計図と設計書を読むとモノを造る構想がより現実になります。

ちなみに私は次の現場が決まったら、着任前には標準仕様書を読んでおきます。
多くの場合、標準仕様書はインターネットで公表されています。

標準仕様書・特記仕様書は『契約書』の一部でもあります。
ルールを知らずに仕事をし、問題が起これば当然、施工者が悪くなります。

逆にそのルールを基に工事をした上で、
問題が発生した場合には致し方なく理解をもらえることもあるでしょう。
自分を守るため、その構造物を以後利用するすべての人、
限りある税金を無駄遣いしないためにも、説明書を読んだうえで仕事に取組みましょう!

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この記事を書いた人

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