今回はこれまでに話をしてこなかった『独自のルール』についてお伝えします。
前回までに法律から見る安全管理
で建設業を行う上で最低限守らないければならない
法律面での安全についてお話をしました。
建設業での法律とは具体的に言いますと労働基準法・労働安全衛生法等があります。
これらの特徴としては
『守らなければならない【最低基準】を定めたもの』
『(ほとんどが)具体的な事例や数値を用いたものではなく、方針を示すもの』
といったイメージです。
ほとんど文字で表されており、
非常に簡単に表現しますと『わかりづらい』『何がいいたいかわからない』ものです。
しかし当然、法律ですからそれらを破ることで刑事罰や行政罰が与えられることとなり、
絶対に守らなければならないものには違いありません。
キーワードは
・最低基準を設けたもの
・わかりにくいのに守らないといけない
この2つです。
最低基準を設けたもの
例えば、
労働安全衛生規則 第二編 第十章 通路足場等 第一節
第五百五十二条 事業者は、架設通路については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。一 丈夫な構造とすること。
二 勾配は、三十度以下とすること。ただし、階段を設けたもの又は高さが二メートル未満で丈夫な手掛を設けたものはこの限りでない。
三 勾配が十五度を超えるものには、踏桟その他の滑止めを設けること。
四 墜落の危険のある箇所には、次に掲げる設備(丈夫な構造の設備であつて、たわみが生ずるおそれがなく、かつ、著しい損傷、変形又は腐食がないものに限る。)を設けること。
イ 高さ八十五センチメートル以上の手すり又はこれと同等以上の機能を有する設備(以下「手すり等」という。)
ロ 高さ三十五センチメートル以上五十センチメートル以下の桟又はこれと同等以上の機能を有する設備(以下「中桟等」という。)
五 たて坑内の架設通路でその長さが十五メートル以上であるものは、十メートル以内ごとに踊場を設けること。
を見ますと色々な数値的な規制が記されておりますが、
1センチメートルでも超過しますと法律違反になります。
最低基準からの追加ルール
これらの数値に裕度を持たせることによって
法律を絶対に破らないようにするのが独自の安全ルールになります。
例えば、
四-イ 高さ85cm以上と示されているものをを90cmや100cmに変更するわけです。
これにより法律は絶対に破らない数値となります。
では手すりは高ければ高いほど良いか?
というとそうではなくて、手すりと中さんの間は45cmを超えてはいけませんから、
必然的に巾木をいれなければ 下から45cm – 90 cmの手すりが最も高い手摺になります。
これらをわかりやすく、法律に則り、何があっても破らないものにするため、
会社や現場のルールとして最初から手摺は下から45cmと90cmに設置しましょう。
と決めるわけです。
これが最低基準を安全側に裕度を持つということです。
当たり前ですがこれらの独自のルールは法律よりも厳しいものでなくてはなりません。
もしくは法律にはないが、守るとより安全になるものが対象になります。


わかりにくいのに守らないといけない
次に
わかりにくいのに守らないと罰則になる!ということについてお伝えします。
どうしてもこれらの法律は難しい文章で書いてあって読む気になれません。
しかし知らずに自らが法律を破っていると、当然、罰を受けるのはあなたです。
「いやいや、罰を受けるのは偉い人でしょ」と思うかもしれませんが、
担当者として作業内容を許可していたり、
自分から作業指示をしていたりするような場合には
罰を受けるのは例え1年目の新入社員でも『あなた』なのです。
そんなリスクを低減するためにあなたの周りでは
わかりにくいものをわかりやすくしたものがたくさん形になっているはずです。
例えば
労働安全衛生規則第636条に
特定元方事業者は、法第30条第1項第2号の作業間の連絡及び調整については、随時、特定元方事業者と関係請負人との間及び関係請負人相互間における連絡及び調整を行なわなければならない。
と記載されています。思い当たることはありませんか?
毎日、昼頃に昼の打合せとか作業間連絡調整会議とか名称はわかりませんが、
元請け・協力会社が集まり会議をしていると思います。
ただ単に明日の作業がうまくいくかを打合せしているのではなく、
法律でもその打合せをしなければならないと記載しているわけです。
ここだけではなく、協力会社に伝える・指示する事項としては色々あり
それらが形となって、『会議』や『書類』になっています。
作業指示書や現地KYなども実施している会社が多いと思いますが、
それらは法律に示される文章が具体的な行動になったものなのです。
面倒くさいは危険!
つまり、
面倒だからやらない。なんのためにやっているかわからないからやらない。
という状態は非常に危険と言えます。
当然、だれかが趣味で作りだした書類や会議や行事もあると思います。
どうしても面倒くさい場合は、それが
『法律』で決められたことなのか
『実はやらなくてもいいこと』なのか
を判断して実施の可否を決めていただくのが良いと思います。
以上のように、
法律はわかりにくく最低限のことを示していることから
各会社ではそれらをわかりやすく・裕度を持ったものにしています。
全く意味のないものはないはずです。
ですからそれらの意味・意図を汲み取ってこなしていく必要があるのです。

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